お彼岸にお墓参りをする意味とは?お供物のお菓子と花について
2016/08/20
お彼岸が近づいてきましたね。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もよく耳にします。また、日本の風習で、お彼岸の日にはお墓参りすることになっていますが、これらの意味を知っている人は少ないのではないでしょうか。
ここでは、お彼岸にお墓参りをする意味とお供物のお菓子とお花について紹介します。
お彼岸の意味を理解して、日本の良き風習に触れてみてくださいね!
お彼岸にお墓参りをする意味とは?
お彼岸にお墓参りをする意味を見ていこうと思いますが、まずはお彼岸とはいつのことを指すのか見ていきましょう。
●お彼岸とはいつのこと?
彼岸には年に2回存在します。春と秋に存在し、それぞれ春彼岸、秋彼岸と呼ばれています。日程で言うと、春分の日と秋分の日を中心として、前後の3日を合わせた7日間を彼岸とよんでいます。
【2016年春彼岸】
3月17日:彼岸入り
3月20日:彼岸の中日(春分の日)
3月23日:彼岸明け
【2016年秋彼岸 】
9月19日:彼岸入り
9月22日:彼岸の中日(秋分の日)
9月25日:彼岸明け
春分の日と秋分の日は、年によって違いますので注意してくださいね。
2017年 3月20日:春分の日 9月22日:秋分の日
2018年 3月21日:春分の日 9月23日:秋分の日
2019年 3月21日:春分の日 9月23日:秋分の日
2020年 3月20日:春分の日 9月22日:秋分の日
●お彼岸に墓参りする意味とは?
お彼岸の日程が春分の日と秋分の日を中心としていることが分かったので、お墓参りをする意味を見ていきましょう。
春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇って真西に沈むことで、昼と夜の時間の長さがほぼ同じになる日になります。お墓参りに行く習慣は、この太陽の動きに深く関係しています。
仏教では、悟りの世界を彼岸とよび、私たちの煩悩の世界を此岸(しがん)と呼びます。この悟りの世界である彼岸ははるか西の世界にあり、反対に此岸は東の世界にあるとされています。
この西と東の世界が最も通じやすくなるのが、太陽が真東から昇り真西に沈む春分と秋分だと考えらているため、この時期にお墓参りを行うのです。
このお彼岸の考えですが他の仏教国にはなく、日本だけの行事となっています。気候的にも、春と秋には、種まきや収穫の時期と重なるため、自然への感謝を込めた祈りも重なっているとも言われています。
お墓参りをする理由がわかったので、次はお供え物のお菓子やお花について見ていきましょう。
お彼岸のお墓参りにお供えするお菓子について
お彼岸のお供え物の定番となっているのが、「ぼたもち」や「おはぎ」になります。なぜ、定番になっているのでしょうか?
この2つは、材料と作り方は基本的に同じです。いずれも、もち米とうるち米を混ぜて炊いたものを適度に潰して丸めます。そして、それを小豆あんで包んだものになります。
違いは季節による呼び方で、日本の四季に対する考え方が関係しています。面白い考え方ですから、覚えておきましょう。
●ぼたもち
漢字 :牡丹餅(春に咲く花の牡丹からきています)
形 :大きめで丸い(牡丹の花は大きくて丸いため)
あん :こしあん(材料の小豆が秋に取れるため、春は皮をとってこし餡にする)
●おはぎ
漢字 :御萩(秋に咲く花の萩からきています)
形 :小ぶりで俵形(萩の花が小さくて細長いため)
あん :粒あん(材料の小豆が秋に取れるため、粒のまま使用します)
こういった違いがあるので、春にはぼたもちを、秋にはおはぎをお供えする風習がありましたが現在では、こだわりはなくなってきています。ちなみに、お彼岸にぼた餅やおはぎをお供えする理由は、小豆が邪気を払うとされているからです。
ぼたもちとおはぎの簡単な作り方やアレンジはこちらで紹介しています。
⇒ おはぎの作り方で簡単な方法。ぼた餅との違いとアレンジレシピ。
お彼岸のお墓参りにお供えする花について
お墓参りをする際に持っていくものとしては、線香や数珠、お供え物、花があります。花に関しては、どのような種類のものを持っていくのでしょうか。
花の種類に関して言うと、地域によって風習が違うので、決まりの花があればそちらを用意してください。とくにないようであれば、近くの花屋さんでお参り用として売られているものを用意してください。
ほとんどは、菊、カーネーション、ガーベラ、トルコキキョウなどになります。特にこだわりがなければ、お店の人に聞くか、ご先祖が生前好きであった花をお供えするのも良いでしょう。
ご先祖様にお供えする花ですが、なるべく枯らさずに少しでも長持ちさせたいですよね。切花が枯れる一番の原因は、水の中のバクテリアになります。このバクテリアから守る方法がいくつかありますので紹介しますね。
【切花を長持ちさせる方法】
①花の切り口をライターで焦がす
②花入れに十円玉を入れる
③市販の延命剤を使う
いずれも、バクテリアを抑えるためですが、切り口を焦がすのは花の数が多いと大変ですので、花入れに十円玉を入れるのが簡単です。銅の殺菌効果でバクテリアを抑えることができます。
簡単なものは、十円玉を花入れに入れることですが、一番効果があるのは市販の延命剤を使うことです。プロの花屋さんがオススメするのだから、間違いないですね。ただ、金属製の花入れに使えないものもあるのでしっかり確認して購入してくださいね。
お彼岸の花といえば、彼岸花(曼珠沙華:まんじゅしゃげ)を想像する人がいますが、彼岸花について詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
⇒ 彼岸花の花言葉と別名について。育て方や毒には注意が必要!
お彼岸のまとめ
●お彼岸とは、春分・秋分の日を中心として前後3日間の計7日間
●お彼岸は、あの世とこの世が最も通ずる日である
●お供え物のぼたもちとおはぎは基本的な材料は一緒
●お供え物の花はご先祖様の好きであった花でよい
お彼岸にお墓参りをする意味が理解していれば、ご先祖様に感謝する気持ちが一層強まるでしょう。それでは、大切な行事であるお彼岸を有意義に過ごしてくださいね。