中秋の名月っていつ?子供にもわかりやすい十五夜との違いやうさぎの意味!
秋と言えば、お月見ですよね。中秋の名月とよく聞きますが中秋の名月と十五夜、その違いを知ってますか?
昔からの風習って分からないことや、知らないことって多いですよね?
ただ、きれいな満月を見て美味しいお団を食べる行事?
と考える方が多いと思いますので、ここで中秋の名月と十五夜の違いや由来について、ご紹介しますね。
中秋の名月っていつなの?!
「中秋の名月」は「ちゅうしゅうのめいげつ」と読みます。「十五夜(じゅうごや)」とも言われていますね!
また「中秋の名月」と「仲秋の名月」2種類の漢字で書かれていることがありますが、どっちが正しいの?なんて思いませんか?
実はどっちらも正解なんです。
意味は「秋の月の真ん中」旧暦では、
1月~3月を春、4月~6月を夏、7月~9月を秋、10月~12月を冬としていました。
「中秋の名月」は旧暦の秋(7月8月9月)の真ん中の月8月の、更に真ん中15日を指します。つまり旧暦の8月15日が中秋の名月となります。真ん中だらけですね!(汗)
新暦に置き換えると9月中旬~10月初旬にあたります。
中秋の名月と十五夜の違いはなに?
「十五夜」と「中秋の名月」一緒だと思いますよね?実は十五夜と中秋の名月は違うんですよ!
十五夜とは、年に12回~13回(毎月)ある15日頃の満月をさしています。
中秋の名月は、上記に記載したように旧暦の8月15日の1日だけ。
ですが、月が一番きれいに見える旧暦の8月15日だけが時代の流れと共に「十五夜」と言われるようになってしまったのです。
夏や冬は暑かったり、寒かったり、また空気が澄んで霞んでいたりして最も空が澄みわたり、月が明るく美しく、暑くも寒くも無い秋の月が「お月見」になったのかもしれませんね。
私は真冬の寒い中で見る満月が一番きれいで好きなんですけどね。
中秋の名月のお月見の意味と由来!
お月見は平安時代に中国から伝わった風習とされています。中国では「望月」と言う風習があり、この仲秋節が遣唐使によって日本に伝わったと言われています。
また、中国では「望月」に伝統焼き菓子の「月餅」を家族そろって食べ家族の幸せと円満を願うそうです。月餅の中には餡や栗、胡桃や卵黄などを入れて作ります。
ですが、平安時代の日本では、貴族だけが月を愛でながら和歌を読んだりして、宴を楽しんでいたと言われています
きっと、風情を楽しむ貴族の優美な娯楽だったんでしょうね。
そして、今のような「お月見」が一般的になったのは江戸時代に入ってからと言われていますが、その頃は、収穫した芋煮を食べながらお月見をしていたと言われています。
また、江戸時代後期になってからは山の神様に感謝をし、今年の作物の収穫と来年の豊作を祈りお供えの里芋とすすきを飾りお月見をするようになったとされています。
十五夜とうさぎの関係?!
お月見と言うと「うさぎ」が月でお餅をついている絵を思い出しませんか?
私が小さい頃は、月にはうさぎが住んでいてあそこが耳、あそこが臼になっていて・・・
なんて祖母に聞かされましたが、私には見えませんでした。(汗)祖母と話した後は一緒に「う~さぎ、うさぎ、何見て跳ねる♪」なんて歌をうたったのを思い出します。
ですが、なぜ月にうさぎが居ると言われているのか?十五夜とウサギの関係は?
全てのお話の元になっているのはインドのジャータカ神話が起源だと言われています。
むかし昔のお話になるのですが、一から説明すると長くなるので簡単に説明しますね。
そこに老人に姿を変えた帝釈天が現れます。
そして、「おなかがすいて動けないから、何か食べ物を恵んで欲しいと」言いました。
人の役に立つことができる!と3匹は老人のために食べ物を集めに行きます。
しかし、ウサギだけは頑張っても何も持ってくることが出来ません。
するとウサギは「私には食べ物をとることができません、ですからどうぞ私を食べてください。」
といって火の中にとびこみ、自分の身を老人に捧げたのです。
このうさぎの行動を見た老人は、すぐに帝釈天の姿に戻り
「うさぎには可愛そうなことをしてしまった、せめて月の中にうさぎの姿を永遠に残してやろう。」
といいました。そうして、月にうさぎの姿が残ることになったのです。
これがインドに伝わる昔話です。帝釈天が出てくるとはさすが仏教の国のお話だなと思いませんか?
そして、うさぎの行動を人それぞれ解釈のしかたはあると思いますが。
私は、お腹を空かせた老人の苦しみを除いてあげたいと思う慈悲の心、相手を思いやる心を感じました。
ですが、このお話ではうさぎが月で餅をつくことに触れていませんよね?
ではなぜ、うさぎがお餅をついていると日本では言われるのか?
それは、中国の神話に由来しています。
中国の神話では、うさぎは餅をついているのではなく、不老不死の薬を作っていると考えられていますが、平安時代に中国から伝わった「望月」が転じて「餅つき」に変化したと言われています。
またインドでは「うさぎはお腹を空かせた、老人のために餅をついている」と言われているようです。
中秋の名月のまとめ
「中秋の名月」にお月見をする風習は平安時代に中国から伝わってきたのです。
そして、その風習は今では一般的となりましたが仕事や家事に追われる中ではなかなか月見団子を食べ、満月を見る。なんて機会も少なくなってきたのではないでしょうか。
お月見
今年はぜひ、お団子を作り、家族や友人などと一緒にインドの神話を話しながら、月のうさぎを確認して平安貴族のように優美に月を眺めてみてはいかがでしょうか。
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